自動車とともに引越しをした場合に、車検証の変更やナンバープレートの交換をする必要性が生じることがあります。その手続きについて、実体験をもとに紹介します。平日に手続きをすることになるのですが、自分でも比較的簡単に行うことができますので、ぜひ挑戦してもらいたいと思います。もちろん、時間がない、手続きが面倒だといった場合には、行政書士に依頼することもできます。

1 必要書類の用意

(1)車庫証明書の取得

まず、車庫証明書(自動車保管場所証明書)を入手するため、引っ越し先の自動車の保管場所(車庫)の位置を所轄する警察署に申請します。所轄する警察署については、県警等のホームページで探すことができます。

申請用紙(4枚組1セット)は、その警察署で入手できますが、県警等のホームページで申請書をダウンロードできますので、それを使って作成するのが便利です。

申請書には、車名、型名、車体番号、自動車の長さ・幅・高さ、自動車の使用の本拠の位置、自動車の保管場所の位置などを記入するようになりますが、現在持っている車検証などを見て書くことになります。また、記入例も用意されているので、それを見て記入するとよいでしょう。エクセル版のほうをダウンロードして作成する場合、1枚目に記入すると自動的に4枚目まで記入されるようになっています。

(埼玉県警のHPから)

車庫の使用承諾証明書(自分の土地ではない場所を利用する場合)あるいは自認書(自分の土地を利用する場合)も用意します。駐車場を借りている場合には、借りているところに書類を書いてもらいます。書類は県警等のホームページからダウンロードできます。

(埼玉県警のHPから)

また、保管場所の所在図・配置図も用意します。こちらも、県警等のホームページからダウンロードできます。

(埼玉県警のHPから)

UR住宅に引っ越した事例を経験しましたが、UR住宅の場合は、管理サービス事務所に申請すると、自動車保管場所使用承諾証明書と駐車場位置図を作成してもらえます。

平日、提出すべき警察署に行って、申請します(申請手数料もかかります)。その際、業務時間に注意します。昼休み時間は窓口が閉まっています。すぐに車庫証明書はもらえないので、後日あらためてその警察署で車庫証明書を受けとりに行きます。証明の日から概ね1か月以内に、その車庫証明書を所轄の運輸支局等に提出して、住所変更の手続きを行うことになります。

(2)車検証と住民票

以下の2つの書類を用意します。

①現在持っている車検証
②住民票(発行後3か月以内)
 ただし、現在持っている車検証上の記載の氏名や住所等から婚姻や転居等で変更がある場合は、現在までの変遷を確認できる住民票等が必要になります。2回以上の転居等で住民票だけでは変遷が追えない場合は、戸籍の附票などを提出することになります。

(3)変更登録申請書(自動車検査証変更記録申請書)と手数料納付書

運輸支局等に申請するには、上記の必要書類に加えて、申請書も必要となります。自動車検査登録総合ポータルサイトで、申請書を作成します。(運輸支局等で申請書を受けとり、それに記入することもできます)
手数料納付書については、運輸支局等で入手します。


(自動車検査登録総合ポータルサイトから)

2 運輸支局等での手続き

所轄の運輸支局等は、ホームページで探すことができます。手続きをすべき運輸支局等が決まったら、ナンバープレート交換も行うので、そこに自分の自動車で向かいます。

運輸支局等の窓口で、申請に必要な書類を入手し、検査印紙代を支払います。その窓口の人が、その後どこの窓口(建物)に行けばいいかを教えてくれます。

住所変更手続きを行う建物に行き、申請書はすでに記入したものを持参しているので、それを利用しますが、手数料納付書は、その場で必要事項を記入します。記入台に記入例を書いたファイルが置いてあるので、それも参考にして記入します。

書類が用意できたら、番号札を手に入れて順番を待ちます。自分の番になったら、窓口で書類をすべて提出します。担当者はテキパキと確認し、問題が無ければ、そのまま受理されます。そして、受取窓口で新しい車検証を受けとります。

次に、自動車税申告書を提出するために、別の建物に向かいます。書類の記入台で新しく入手した車検証を見ながら必要事項を記入して、窓口に提出します。

最後は、ナンバープレートの交換です。ナンバープレート交換の手続きをする建物に向かいます。自分が運転してきた自動車もその建物の近くに移します。そこでナンバープレートを自分で外します(前と後)。ドライバーは建物の近くに置いてあるので、それを借りて作業します。封印も破壊します。外した古いナンバープレートを持って、新しい車検証とともに、受付窓口に持っていき、手数料を支払います。その後、新しいナンバープレートを渡されるので、それを自分の車に自分で取りつけます。封印は近くにいる担当者がやってくれます。これで終了です。