定款
合同会社を設立するには、まず、その社員になろうとする者が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければなりません。1人で合同会社を設立することも可能です。
また、定款の収入印紙代は、紙の場合が4万円、電子定款の場合が0円となっています。定款の記載事項には、絶対的記載事項、相対的記載事項及び任意的記載事項の3種類があります。なお、合同会社の定款については、公証人の認証を受ける必要はありません。(株式会社の場合は、公証人の認証を受ける必要があります。その場合、定款認証手数料は、資本金の額等が100万円未満の場合3万円、資本金の額等が100万円以上300万円未満の場合4万円、その他の場合5万円となっています。)
(1)絶対的記載事項
定款には、次に掲げる事項を記載することが必要です。
● 目的
● 商号
● 本店の所在地
● 社員の氏名又は名称及び住所
● 社員の全部を有限責任社員とする旨
● 社員の出資の目的及びその価額又は評価の標準
(2)相対的記載事項
相対的記載事項とは、会社法の規定により定款に定めがなければその効力を生じない事項をいいます。
● 持分の譲渡の要件
● 業務を執行する社員(業務執行社員)の指名又は選任方法
● 社員又は業務執行社員が2人以上ある場合における業務の決定方法
● 合同会社を代表する社員(代表社員)の指名又は互選
● 存続期間又は解散の事由 等
(3)任意的記載事項
任意的記載事項とは、定款の記載事項のうち、絶対的記載事項及び相対的記載事項以外の事項で、会社法の規定に違反しないものをいいます。
●業務執行社員の員数
●業務執行社員の報酬
●事業年度 等
出資の履行
社員になろうとする者は、定款の作成後、合同会社の設立の登記をする時までに、その出資に係る金銭の全額を払い込み、又はその出資に係る金銭以外の財産の全部を給付しなければなりません。
設立の登記申請
合同会社の設立の登記は、その本店の所在地ですることになります。そして、合同会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立します。
合同会社の設立登記の登録免許税額は、資本金の額に1000分の7を乗じた金額です。ただし、これによって計算した税額が6万円に満たないときは、申請件数1件につき6万円です。(株式会社の設立登記の登録免許税額は、資本金の額に1000分の7を乗じた金額です。ただし、これによって計算した税額が15万円に満たないときは、申請件数1件につき15万円です。)